ふとした瞬間に香りに気づいて、
忘れていた記憶が瞬時に呼びおこされて
驚かされることがあります。
その場面や、その時の感情…
ビックリするほど、鮮やかによみがえります。
私は、ネズの木の実の香りでそのことを経験しました。
こどもの頃に住んでいた家の近くにあったバス停のわきにネズミモチの木が生えていました。香りの強い白い花が咲く木です。
あるとき、住宅地の中を歩いていたときにその花を見つけました。いえ、花より先にその香りに気づいたのです。思わず周りを見まわしました。
そしてその瞬間、忘れていた遠い記憶がパッと目の前に現れました。小学校前かもしれない幼い記憶、バス停での出来事、母との時間、高校時代、そこから学校に通っていたころの出来事…
その記憶が不思議なくらい鮮やかで驚かされました。
そうした現象を「プルースト効果(現象)」と呼びます。
香りは、記憶をつかさどる「海馬」にダイレクトに伝わりますからね。
プルースト効果で脳は活性化し、体の炎症を起こす物質が減少するので
体調も良くなるそうですよ。
香りの力ってパワフルですよね。